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日本にカジノを建ててはいけない30の理由

今年(2016年)秋の臨時国会ではカジノを含む統合型リゾート(IR)の建設を推進する法案がいよいよ審議入りしようとしているようだ。

しかし筆者は日本にカジノを建設することには絶対反対である。

そこで、このエントリーではカジノ建設の反対派である筆者が、日本にカジノを建てるべきではない理由をひたすら列挙していく。

目次

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 ・1:治安が悪化する
 ・2:景観も悪化する
 ・3:電力を無駄に使う
 ・4:観光地のイメージを悪化させる
 ・5:日本の風土・文化と関係がない
 ・6:観光立国という言い換えが気に入らない
 ・7:犯罪の取り締まりにコストがかかる
 ・8:脱税の手段となるおそれがある
 ・9:政治腐敗を助長する
 ・10:マネーロンダリングの温床となる
 ・11:服が似合わない
 ・12:金髪美女がいない
 ・13:電通がウザい
 ・14:訴訟が増える
 ・15:世論調査で反対派が多い
 ・16:ギャンブル依存症が増える
 ・17:風紀に悪影響をもたらす
 ・18:「ドラクエ」のカジノで充分
 ・19:許認可事項が多すぎる
 ・20:政治家の利権が増える
 ・21:実際にパチンコ業界と政治家が癒着している
 ・22:警察の天下りが横行している
 ・23:警察庁が信用できない
 ・24:パチンコで不正改造台が横行している
 ・25:既存の公営競技の収益が低下する
 ・26:政府主導のリゾートは成功しない
 ・27:外貨は不足していない
 ・28:労働力が不足する
 ・29:いったん建ててしまうと撤去できない
 ・30:真っ当な投資先を開拓すればよい
 ・最後に

1:治安が悪化する

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日本の歴史をみても、世界の歴史をみても、賭博が行われる場には大抵の場合ロクでもない奴等が寄ってくるものである。これまでマフィアや暴力団が関わらなかった賭博場が一つでもあっただろうか? これまで犯罪と関わりのないクリーンな賭博場が一つでもあっただろうか? 

ラスベガスにしろ、モナコにしろ、賭博によって安易に大金が動く場所には必ずマフィアの影が付きまとう
我々は歴史に学ぶべきである。

2:景観も悪化する

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治安の悪化にくらべれば大した問題ではないかもしれないが、街の景観も当然悪化する。一般的なカジノは深夜までギラギラとネオンを光らせた無駄に派手な建造物である。あんなものを近所に建てられたら非常に迷惑であろう。カジノが近所に来るぐらいなら、近くに墓場か火葬場ができたほうがまだマシである。周辺の地価も思い切り下がりそうだ。

3:電力を無駄に使う

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実際、一般的なカジノの建物は明らかに電飾が過剰である。何だってあんなにも派手に電気を使う必要があるのだろうか。カジノは貴重な電力をあまりにも無駄に浪費する地球環境の敵である。詫び、寂びの境地からあまりにも掛け離れた悪趣味な建物はそもそも日本の風土と全く調和していない。

4:観光地のイメージを悪化させる

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観光客誘致のためにはカジノは観光地の近くに作られることになるだろう。もちろん、カジノの開業によって観光客が増える可能性もあることは否定できない。しかし、古くからその場で営業していた観光関係者にとってはカジノは却って迷惑な存在になるかもしれない。

中国などから来たギャンブラーばかりが町をうろつくようになり、カジノの町などとという余計なイメージを植え付けられたら観光地自体のイメージダウンに繋がりかねないためである。街自体の印象が悪化してしまえば、普通の健全な家族連れには敬遠されてしまうおそれもあるだろう。

韓国では財産を失ったカジノ中毒者がカジノホームレスと化して行く当てもなくカジノ周辺に住み込んでいるという話まである。そんなことになったら、真っ当な観光客の客足が遠のくのは確実であろう。これまで健全な商売を続けてきた観光業者にとってはたまったものではあるまい。
関連記事:韓国、カジノ中毒者が社会問題に 財産失ったカジノホームレスが施設周辺に急増 (Business Journal)

5:日本の風土・文化と関係がない

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近年、日本への観光客は確かに増加している。
2011年には400万人程度だった訪日観光客の数は、2015年には1700万人近くにまで増えているらしい。


出典:国籍・目的別訪日外客数(日本政府観光局ウェブサイトより引用。観光目的入国のみ。1000の位以下四捨五入)

しかし、わざわざ日本を訪れる以上、こうした観光客は日本の文化や風土に触れに来ているはずである。

カジノは日本の文化にも風土にもいっさい何の関係もない。カジノだったらマカオにも台湾にもある。はるばる遠く日本まで旅行に来て、そもそも日本文化と何の関係もない施設を訪問したい外国人観光客がどれだけいるというのだろうか。

実際、日本を訪問する外国人観光客の数はカジノ無しでも増えている。カジノの建設なんぞに使う資金があったら、日本の風土と文化の魅力を伝える真っ当な観光誘致にでもそのお金を使ったほうがよっぽどマシなのではないだろうか。

6:観光立国という言い換えが気に入らない

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そもそも賭博場にギャンブルに行くのは観光だろうか? 一般に観光というのは、その国の自然や風土を知り、名所旧跡などを見学し、その国々の固有文化に触れに行くことである。ラスベガスやモナコなど、それが既に自国の文化になっているような場所ならばまだしも、カジノは最初から日本の文化でもなんでもない。 

国会議員の一部にはカジノ建設を観光立国と結び付けて論じようとするものがいる。しかし、筆者に言わせれば賭博場を建てて金を集めようとするのは単なる賭博立国である。これを柔らかいイメージの言葉で言い換えようとするのは姑息なごまかしではないだろうか。
関連記事:カジノ解禁「観光立国を加速化」「依存症も」(Yomiuri Online 深層News)

7:犯罪の取り締まりにコストがかかる

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利権にありつける一部のお偉方はともかくとして、現場の一般的な警察官は余計な仕事とリスクを増やさないで欲しいと心底願っているはずである。仕事が増えるだけならばまだいいが、凶悪犯罪の増加に巻き込まれてはたまったものではない。国の政策のせいでしなくてもいい殉職をさせられた日には本当に浮かばれない。

8:脱税の手段となるおそれがある

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たとえばAさんがBにお金を贈りたいとき、Aがポーカーなどでわざと負けてBに勝たせるという方法がある。むろんあまりに直接的な方法では税務署の目はごまかせないだろう。しかし、これに似た方法で贈与税や相続税などが脱税されてしまうおそれがある。

9:政治腐敗を助長する

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ポーカーなどでわざと負ける方法は、もちろん贈賄にも利用できる。実際、大規模なカジノ施設があるマカオでは中国高官への賄賂がかなり横行していたようだ。中国政府が反腐敗・汚職摘発運動を進めたら、マカオのカジノの収益が激減したという笑えない話まである。
関連記事:マカオのカジノ失速! 2015年のカジノ収入が激減(Casinolu)

つまり、カジノを建設することによって、日本でもこれまで以上に汚職が横行するおそれがあるのだ。

むろんカジノで勝たせる方式の接待が横行するようになると政治家のモラルも低下するだろう。また、外国人が日本人の政治家に献金をすることは本来は禁止されているはずだが、この方法を使って脱法的な献金が行われてしまう可能性もある。

10:マネーロンダリングの温床となる

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犯罪や脱税で得た出処の怪しい金が、「カジノで勝った金」にロンダリングされてしまうおそれがある。

実際、こういった手口はカジノではつきものである。市街地から離れた場所に建設されるから大丈夫だろうと安易に考えてはいけない。カジノは犯罪で得た資金のロンダリングを容易にする。カジノは離れた場所の犯罪もきっちり助長してくれるのだ。

11:服が似合わない

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ディーラーの制服は確かに格好いい。しかし、あの服装は金髪碧眼の外国人がやるからサマになるのである。
日本人に着せてもせいぜい漫画「カイジ」に出てくる黒服ぐらいの印象にしかならないだろう。

12:金髪美女がいない

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同様に日本にはカジノのディーラーを任せてサマになるようなブロンドのゴージャスな美女がいない。
染めた金髪では天然モノには決して勝てないのである。

13:電通がウザい

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カジノという言葉はイメージが悪いからカッシーノと言い換えよう。
電通がこんな馬鹿げた提言をしているらしい。

 
(マフィア、危険といったカジノのマイナスイメージが、カッシーノと言い換えると優しさ、リゾートなどのイメージに変わるそうだ)

これ自体はバカバカしくて笑える話ではあるが、笑えないのはこの電通が日本最大手の広告代理店だということである。要するに電通は柔らかいイメージの言葉を使って日本に賭博を広めようと画策しているのである。こういった害悪の横行を未然に防ぐためにも、最初からカジノ自体の建設を認めるべきではない。

14:訴訟が増える

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オーストリアでは、スロットマシンが故障していたという理由で多額のペイアウトを無効にされた男性が訴訟を計画しているらしい。スクリーンには現在の円相場でおよそ51億円もの当選金が払い戻される旨の表示がなされていたが、カジノ側は一方的に当選を無効とし、男性を出入り禁止にしたという。
関連記事:カジノで大金を当てたはずがソフトウェアエラー(CNET Japan)

人間の作るシステムに完璧なものはありえないのだから、バグなどにより本来当選ではない場合に「当選」と表示されてしまうことも当然起こりうる。しかし、「そもそも故障だというなら外れた場合にも故障の影響があったのではないか? 当選したときだけ故障と言い張り払い戻しを拒むのは不当では無いか?」という疑問が沸くのも至極当然である。つまり、こうした訴訟が起こるのはなかば不可避であるともいえる。
※なお、似たようなトラブルはアメリカでも起きているらしい。

韓国済州島のカジノでは、韓国人経営者が1億円あまりの配当金を支払いたくないために、中国人観光客を詐欺賭博の加害者に仕立てあげた疑いがもたれている。この事件では店側と顧客側が互いに訴訟を提起する事態になり、とばっちりを受けて済州島の観光イメージは大きく低下したらしい。
関連記事:韓国済州島のカジノ..中国人客の「詐欺」をでっち上げて告訴(Record China)

つまり、偶然の勝敗のみを原因として多額の金が動くために、カジノでは払う払わないで揉め事を起こして訴訟にまで発展するケースが後を絶たないのである。ただでさえ日本の裁判は時間がかかるのに、このうえくだらない争いで限られた司法資源を浪費されるのは好ましくない。

しょうもない訴訟に付きあわされる外国の裁判所も内心ではいい加減にしてほしいと思っているだろう。

15:世論調査で反対派が多い

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2015年6月28日に東京新聞が世論調査を行った結果、国民の65%がカジノ建設に反対であったらしい。
出典:メディアの世論調査について(カジノIRジャパン)

左図のように日本リサーチセンターが2014年秋に行った調査でも、IR法案の反対派は賛成派の2倍近い数を占めているようだ。

言うまでもなく日本は民主主義の国である。そもそも国民世論の多数派に反対されているのに、どうしてカジノ建設を急がなければならないのだろうか。

どうしてもカジノを建てたいならば、まず国民の理解を得る努力するべきであろう。

16:ギャンブル依存症が増える

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厚生労働省研究班の調査によると、国内にギャンブル依存症の疑いがある人が約536万人もいると推計されているという。これは成人の約5%にあたり、世界的にみても非常に高い水準であるらしい。
出典:ギャンブル依存疑いは536万人 成人の5%「世界で高水準」(日本経済新聞記事)

ギャンブル依存症は言うまでもなく非常に恐ろしいものである。一説によるとギャンブルで勝った体験が強烈に脳に刻みこまれてしまうことによって、麻薬のように同じ刺激を求めるのだという。実際、ギャンブル依存症のせいで崩壊した家庭は数知れない。ギャンブル依存症は本人のみならず周囲の人間まで不幸にする。
関連記事:“ギャンブル依存症” 明らかになる病の実態(NHK クローズアップ現代)

そのうえ、ギャンブル依存症の患者は賭博の資金を得るために犯罪に手を染めることもある。これにより全く無関係な人間すら被害を蒙ってしまうことさえあるのである。たとえ税収が増えるとしても麻薬や覚醒剤まで解禁しろと言いだすものは少数派であろう。「建設されるのは離れた場所だから大丈夫」と安易に考えることは、やはりできないのである。

17:風紀に悪影響をもたらす

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昭和25年の最高裁判例によれば、賭博行為が処罰されるのは国民の射幸心を助長し、怠惰浪費の弊風を生じさせ、健康で文化的な社会の基礎となす勤労の美風を損なうからであるという。カジノの建設にどの程度の影響力があるかは未知数だが、国民の気質・気風にある程度の悪影響をもたらす可能性は否定できない。

18:「ドラクエ」のカジノで充分

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運や射幸性の要素はゲームを面白くしてくれる素晴らしいものだ。しかしそれは同時に中毒性の高いものでもある。筆者はゲーム「ドラゴンクエスト」のカジノですら多大なる時間を浪費した。どうしてもカジノで遊びたい方々はオラクルベリー(※)にでも入り浸ればいいのではないだろうか。
※SFCのゲーム「ドラゴンクエストⅤ」にある街の名前。カジノが置かれている。

19:許認可事項が多すぎる

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賭博関係の事業は政府が厳しくコントロールしなければならない。そのため許認可の必要な事項も非常に多く、これにより業務が山ほど増えて行政能率が低下するおそれがある。政治家は利権が増えて万々歳だろうが、一般の行政関係者は増えた仕事に頭を抱える羽目になるかもしれない。

20:政治家の利権が増える

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許認可事項が山ほどあるので、自動的に「口利き」など政治家の利権が増える。
過剰な接待が横行するおそれもあり、これにより政界全体のモラルが低下する危険性もある。

21:実際にパチンコ業界と政治家が癒着している

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共産党機関紙「赤旗」の報じたところによれば、パチンコホール業者の業界団体であるパチンコチェーンストア協会の「政治分野アドバイザー」となっている国会議員が与野党問わず41名もいたという。おそらくは顧問料などの形で事実上の献金がなされているのだろう。
関連記事:パチンコ業界 これが「御用政治家」(しんぶん赤旗)

言うまでもなく賭博産業は国民生活に大きな悪影響をもたらしかねないものであるから、その健全な運営のためには政治による厳格なコントロールが必要とされるはずである。にもかかわらず、こういった企業をコントロールするべき立場の政治家が臆面もなく関連企業と癒着しているようでは話にならない。

まして賭博産業にカジノが参入してくれば、カジノの関係業者も同様に政治家に事実上の献金を開始する可能性が非常に高い。そもそも臆面もなく賭博業者からお金を受け取ってしまうような政治家の管理のもとで果たしてカジノの公正な運営が可能だろうか? 残念ながら与野党共に全く信用できない。

22:警察の天下りが横行している

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暴力団の排除などを名目に、警察関係者がパチンコ業界に天下りをする例が少なくないという。
関連記事:「暴力団排除」の名目で続く天下り――警察のパチンコ業界介入(週刊金曜日)

賭博をコントロールするべき側と、コントロールを受けるべき側にこうした癒着が生まれるのは望ましいことではない。新たにカジノ業界ができれば、当然のようにそこにも天下りが横行することだろう。パチンコで防げていない癒着が、カジノで防げるわけがないのだ。

23:警察庁が信用できない

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「パチンコ店で換金が行われているなど、全く存じあげないことでございまして」。
関連記事:パチンコの換金「まったく存じあげないこと」 警察庁の主張は失笑ものだ(J-CAST NEWS)

これは自民党の「時代に適した風営法を求める議員の会」で警察庁の担当者が発した一言らしい。これでは「カジノで違法行為が行われているなど全く存じあげません」と言いだしても何も不思議はない。残念ながら、現状では違法行為を取り締まるべき国家機関に、全く信頼がおけない状態である。

24:パチンコで不正改造台が横行している

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今年(2016年)6月、検定機と性能が異なる可能性のあるパチンコ台が流通しているとして、総計で72万台にも及ぶ筐体が自主回収処分になったらしい。どうやら釘を曲げるなどして一般入賞口に玉が入りにくくする代わりに、大当たりのときの払い戻しを大きくするなどしてより射幸性を高めた台を販売していたらしい。
関連記事:「客殺し」のパチンコ不正改造、メーカーと警察の責任を分析…年内に72万台回収へ(弁護士ドットコム)

これらは不正改造台は現在も回収作業が進んでおり、業界団体(全日本遊技事業協同組合連合会)は年内には全ての台を回収したいとしている。しかし、そもそも全国のパチンコ店においてこれほど大規模に不正改造台が横行していた事実は看過できない。

要するに、これらの不正改造台を使用していた店舗の営業について、警察庁は適正な指導を行うことがまったくできていなかったのである。今の状態のままカジノを建設すれば、各施設に不正改造スロットマシンが横行する事態が容易に予想できてしまう。

25:既存の公営競技の収益が低下する

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カジノにおける寺銭は既存の公営競技よりも小さいものが多い。そのため多くのギャンブラーが競馬・競輪などを止めてカジノに向かう可能性があり、これにより地方公共団体などの収益が悪化するおそれがある。宝くじやサッカーくじなどの売り上げも、他に一攫千金の手段が生まれることにより低下しかねない。

もちろん、日本人のカジノ入場を禁止することもできる。しかし、その場合は現在海外に流出している日本人のカジノ客を国内に引き戻すこともできなくなり収益性が損なわれる。いずれにせよカジノ建設の意義は薄いものとなるだろう。

26:政府主導のリゾートは成功しない

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カジノを中心とする商業施設群は一般に統合型リゾート(IR)と呼ばれるが、そもそも政府主導で開発されたリゾート施設がまともに利益をあげたためしがない。宮崎のシーガイアは2001年2月に3261億円の負債を計上して会社更生法の適用を申請した経歴があるし、全国13ヵ所のグリーンピアも総計で3800億円の負債を計上したあげくに廃止・売却されている。
Wikipedia記事へのリンク:シーガイア グリーンピア

なんといっても日本は官民ともにカジノ経営のノウハウを持ち合わせていない。マカオやシンガポールなどのカジノが儲かっているからといって、後追いでカジノ施設を建設したとしても先行する外国企業との競争に打ち勝てるかどうかは未知数である。

27:外貨は不足していない

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返還前のマカオ(※)やモナコなどの小国がカジノを開いてお金を儲けようとしていたのは、主に外貨を獲得するためであった。近年は多少の衰退傾向が見えているが、まだまだ他国に多額のODAを提供できる程度には日本は豊かな国である。要するに日本はカジノに頼らなければならないほど外貨に困っているわけではない
追記:1999年以前のマカオはポルトガルの特別領であり、以降は中国領に編入されている。広範な自治権は認められているが正確には独立国ではない。

大国であるアメリカにも古くからカジノがあったじゃないかと思われるかもしれないが、アメリカ各地に建てられているカジノは、住む土地を追われ、狩猟を禁じられたインディアンが生活の糧を得るためにやむなく保留地内ではじめた事業であって、やはり資金に困ったことが建設の理由であった。
※参考:その3:現代までのアメリカインディアン(Alizona *銀の月*)

ラスベガスだけは事情が異なるが、ラスベガスのカジノは、マフィアが違法に立てたカジノが既成事実化したものである。現在はマフィア撲滅運動でマフィアは撤退しているが、最初からカジノの建設を政府が許可していたわけではない。

だいたいカジノで外貨を稼いでも、その分円高になるだけで輸出が不利になるだけである。我が国には依然として世界有数の産業基盤があるはずだ。普通に他の健全で真っ当な産業分野を育成して、そこで外貨を稼ぐことを目指したほうがいいのではないだろうか。

28:労働力が不足する

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現在の日本政府は、これから労働力不足が本格化することを危惧している。今年(2016年)4月に自民党の特命委員会は将来的に介護や建設の分野での労働力不足を懸念して外国人労働者の受け入れ拡大を要請する提言をまとめ、実際に今年秋の臨時国会で外国人の介護労働を解禁する法律案などが衆議院を通過している。
関連記事1:自民特命委「単純労働者」の受け入れ容認へ..(産経ニュース)
関連記事2:外国人介護士を全面解禁=関連2法成立、実習も受け入れ(時事ドットコム)

政府・自民党の主張どおり外国人を入れなければならないほど労働力が不足しているというならば、カジノで雇用が創出されてもあまり意味がないということになる。意味が無いどころかカジノは労働力を必要としている他の産業から労働力を奪ってしまう結果にさえなりかねない。下手をすると日本はカジノ建設の代償として外国人労働力を余計に受け入れなければならなくなるかもしれないのである。

29:いったん建ててしまうと撤去できない

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どんな施設でもそうだが、カジノも建設するだけならいつでもできる。しかし、いったん解禁され建設されてしまったものを「やっぱり駄目でした」と撤去するのは難しくなる。そのカジノの周辺で実際に営業をはじめた方々の権利の問題が生じてしまうからだ。

カジノはいったん建設されてしまってからでは取り返しがつかない。病院や保育所のように「明らかに有益な施設」ならばともかく、カジノのような「害を及ぼす可能性も大きい施設」については解禁はどんなに慎重にしてもしすぎることはないだろう。少なくとも今の段階で安易に解禁するべきではないのではないか。

30:真っ当な投資先を開拓すればよい

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富裕層の資金を集めたいというのならば、真っ当な投資先を開拓すればいいだけなのではないだろうか。
最後になるが、これが筆者がカジノに反対する最大の理由である。

そもそも日本のカジノは採算が取れることが確定しているわけではない。すでにアジア地域には多数のカジノが建設されており、今後も増えていくことが予想されている。どんなものでも競争相手が増えてくれば、競争の激化により採算が悪化してくるものである。どうせ儲かるかどうかもわからない投資であれば、もっと別のものに投資することはできないのだろうか?

実際、あらゆる投資先のなかで、カジノの建設という害の大きなものを選んで投資しなければならない理由はどこにもない。カジノに投資する資金があるなら、もっと他の産業や技術、学問や技芸に投資することだってできるはずだ。マカオやモナコなどの小国とは異なり、日本にはお金を稼ぐ手段が他にないわけではない。 

お金を稼ぎたいならば真っ当な手段で稼げばいい。
さまざまな弊害を無視してカジノを建てなければならない理由が日本にはないのである。

最後に

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論旨から明らかだとは思うが、筆者は最初から中立の姿勢を放棄している。
本稿は完全に反対派に肩入れした視点から書かれているので、その点につきご留意いただきたい。
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コメント

加筆修正について

まるでマカオが独立国であるかのような表現になっていたので公開1時間後に修正しました。……不覚です。

No title

加筆修正について(その2)
アメリカのカジノについての記述を追加しました。

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Author:ZOA
実験記者。

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